普段のズボン(その2) 『わたしを離さないで』
「世の中スイスイ(粋々)、お茶漬けサクサク…」志ん生、志ん朝の噺に出て来るフレーズ。肩の力が抜けてあんにゃもんにゃです。~長い散歩の途中~
『わたしを離さないで』
カズオ・イシグロ(61歳)は日系イギリス人作家。
長﨑で生まれたが5歳の時、父の仕事の関係で一家でイギリスに移住し、現在ロンドン在住。
『日の名残り』でイギリス最高の文学賞“ブッカー賞”受賞。
幼少期に渡英したのでほとんど日本語がしゃべれないらしい。
今はイギリス国籍を取り、奥さんもイギリス人。(以上ウィキペディアより)

初めて知ったのは以前映画化された『日の名残り』(アンソニー・ホプキンス主演)を見たことによる。
それは貴族の館で働く執事の物語。
静寂、沈着、重厚、淀み、しきたり、淡い恋情とあきらめ…、そして矜持。
ネイティブでないのに、長くて深い英国の歴史の塊りのような素材をものにしている。

現在TBSテレビ毎週金曜22:00から放送中の連続ドラマ『わたしを離さないで』は
彼の原作でイギリスのストーリーだが、翻案して設定を日本に移して上手に作り直してある。
近未来SFのかなり重い内容なので、よく日本でやる決断をしたなと思う。
冒険。
前向きな冒険。視聴率はあまり期待できないだろうがテレビもやる時はやらねば。

臓器移植を必要とする人のために、
スペアのための臓器を提供する目的に応じるために
社会から隔離して子供(クローンらしい)を育てる施設の物語(前半)。
施設を出た後も特殊な環境に管理されて
“本来の目的”のために生活する“成長した子供たち”(後半)。

需要と供給。
需要と供給。
需要と供給。近未来ではなく、もうどこかにほんとに実在するかも。
超富裕層はいくら高くてもスペアの臓器が欲しいでしょう。

内容が内容なので作者はあまり具体的に詳述せず、全体の仕組みをほのめかす程度にぼかしてある。

1話、2話ともに視聴率は6.2%だったが、主題から見れば仕方ないか。